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注文住宅の完成見学会は参加すべき?

気になる工務店の仕事ぶりを確認するためには、完成見学会に参加してみることが大変有効です。その工務店で家を建てた際のリアリティを体感するため、ぜひ完成見学会に参加してみましょう。ここでは、完成見学会のポイントや注意点などをご紹介しています。

完成見学会とは

完成見学会とは、実際に施主から注文を受けて工務店等が建てた住宅を、施主が入居する前に第三者が見学できるイベントのことです。家を建てた工務店のスタッフ等が立ち合いのもと行われるイベントで、施主の了承も得られた状態で行われます。

一方でモデルハウスとは、あらかじめ工務店等が建てた見学用の建物のこと。多くの工務店やハウスメーカーのモデルハウスが集う「住宅展示場」という場所に建てられることもあれば、分譲地などに独立して建てられることもあります。

あくまでもモデルハウスは見学用・宣伝用の建物となりますが、完成見学会で見学できる建物は、実際にこれから施主の家族が住む予定の建物。そのため、生活のリアリティをイメージしながら建物を見学したいならば、モデルハウスより完成見学会の建物のほうがふさわしいとされています。

完成見学会に参加するメリットとは

完成見学会には、モデルハウスにないメリットがあります。主なメリットを3点ほど見てみましょう。

実際の家を見ることができる

見学用・宣伝用として見栄えの良さや高い住宅性能をアピールしたモデルハウスに比べ、完成見学会の住宅は、施主の家族が実際に住み続けることを前提にしたものです。

その工務店が提供するリアルな家を体感できることは、モデルハウスとは異なる完成見学会ならではのメリットと言えるでしょう。

住んだときのイメージを持てる

完成見学会で見学できる家には、施主の家族が考え抜いた間取り・部屋数・広さ・動線・日当たり・風通しなどが込められています。一見、何のために設けた空間か分からなくても、同行スタッフや施主に訪ねてみれば、その空間に重要な意味があることも説明してもらえるでしょう。

家の随所にリアリティが込められているため、実際に住んだ時のイメージを持てることが完成見学会のメリットです。

建てた人に質問ができる

完成見学会に施主が同席している場合、その工務店での家づくりのプロセスに関して、あらゆることを率直に質問できます。

悩んだ部分、時間をかけたほうが良い部分、予算配分など、様々なことを施主から直接ヒアリングすれば、自分たちの家づくりにも大いに活かせることでしょう。

完成見学会に参加した際に確認しておきたいこと

完成見学会は、現地で確認したいことを明確にしておけば、より有意義なイベントになります。なるべく以下の点は確認しておくようにしましょう。

土地や建物の詳細

完成見学会に同行するスタッフに対し、物件が建つ土地の広さ、建物の延べ床面積、間取りなどを確認してみましょう。スタッフから確認した広さや大きさが、実際にはどの程度に感じられるかを完成見学会で体感するためです。

あわせて、その家に何人の家族が住む予定なのかも確認しておくと、よりリアルなイメージを持てるでしょう。

施主がこだわったポイント

完成見学会の対象が注文住宅である以上、外観や内装、素材、設備、住宅性能、動線、採光、風通しなど、家の様々な部分に施主のこだわりが込められています。

施主に対面した際には、こだわった部分を徹底してヒアリングしてみましょう。必ずや自分たちの家づくりの参考になる部分があるはずです。

工夫したポイント

施主の希望がなんの支障もなく全て実現していれば良いのですが、家づくりの過程において、必ずしも思い通りにならない部分も生じることでしょう。

そのような部分に対し、施主が行った工夫や工務店から提示された工夫をヒアリングしてみましょう。きっと、今後の家づくりで行き詰まった際の参考になるはずです。

実際にかかった費用や予算感

家づくりに掛かった総費用、各所に掛かった費用、こだわった部分に掛かった費用、節約した部分に掛かった費用などをヒアリングし、その工務店で家づくりをする際の全体的な費用感をイメージしてみましょう。お金を掛ける部分と節約する部分の適切な判断に役立ちます。

住宅の性能

住宅性能についても確認してみましょう。最低でも、耐震性・断熱性・気密性の3点は確認します。

耐震等級は「1~3」の3段階があり、「2」以上であれば大きな問題はないものの、耐震等級3を標準規格としている工務店やメーカーもあります。断熱性能はUa値が0.46以下、気密性能はC値が1.0以下であれば高性能な家となります。これらの性能が標準仕様であることが理想的です。

参加する際に持っておきたい物

施主の厚意で行われる貴重な完成見学会。有意義な機会にするため、事前に以下の持ち物を準備しましょう。

メジャー

廊下の幅を狭く感じたり、洗面台を高く感じたりなど、実際の完成見学会では様々な部分が気になります。それら気になった部分が実際にどの程度の幅・高さなのかを計測するため、メジャーを持参しましょう。直感やイメージに頼らず、きちんと客観的に数値を把握しておくことが大切です。

筆記用具

気になったところや参考になったところ、計測した数値などをメモするため、筆記用具を持参しましょう。メモ帳と鉛筆程度で構いません。

靴下

施主にとっては引き渡し直前の大事な建物なので、完成見学会では建物を汚さないよう注意しましょう。足裏の油が床に付着しないよう、靴下の持参は必須。家に足を踏み入れる直前に靴下を履き替えれば、施主も安心ではないでしょうか。

完成見学会でのチェックポイント

完成見学会でチェックしておきたいポイントを4点ほど確認してみましょう。

各部屋の広さ・日当たり

家族が集まるLDKを中心に、各部屋の広さや日当たりを確認してみましょう。 まだ家具や家電等の設備を設置していない状態なので、特に広さをチェックする際には、適切な大きさの家具があることをイメージしてみることが大事です。

内装

丁寧な仕事を行う工務店かどうかを判断する際、内装の細かい部分をチェックすると参考になります。クロスの張り具合、フローリングの浮き、軍手で触った跡の有無などを確認し、その工務店の仕事の細やかさを判断する参考しましょう。

動線設計

家事を行う視点から、動線設計が適切かどうかを検討してみましょう。とりわけ注目したいのが、重いものを持ち運びする洗濯動線や、モノをしまいやすい収納動線など。動線を良くするための扉(引き戸か開き戸か)の工夫もチェックしてみましょう。

屋外の環境

玄関の外側、庭、塀、フェンスなど、屋外に傷や汚れがないかどうかを確認してみましょう。また、室内から外への音漏れや、外から室内への音の侵入状況なども確認しておくようおすすめします。

参加する際は配慮を持つことが大事

家の中に入ったら、傷を付けたり汚したりしないよう素手で触るのはタブー。通常は入口に手袋が用意されているので、必ず手袋を着用してから入室しましょう。お子様を同伴する際には、終始お子様の手を引いて見学することも大切です。

繰り返しますが、注文住宅の完成見学会は施主の厚意があって初めて行われるものです。モデルハウスの見学とは根本的に異なるので、施主への感謝の気持ちや配慮を忘れないよう見学させてもらいましょう。

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